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アプリ広告の成果計測における各アドプラットフォームの「エンゲージメントの定義」の違いと変化。UNICORNの仕様変更と方針について

こんにちは。UNICORN株式会社です。

「脱・Cookie時代」が叫ばれ始めてから、およそ2年。インターネット広告業界では、日々プライバシー保護の潮流が強まり、ユーザー情報の取得に対するテクノロジー規制の動きも着々と進んでいます。

そんな目まぐるしく変化する環境の中、私たちはこのタイミングで改めて、モバイル計測パートナー(MMP)における各アドプラットフォームの「エンゲージメントの定義」の違いと変化を見直していきたいと思います。

なぜ、今そうした決断をしたのか。今回の記事では、UNICORNが仕様変更を行う理由と、問題の背景、そして具体的な仕様変更の内容について、お話しをしていきます。

ここ数年で大きく変化した「エンゲージメントの定義」

スマートフォンが急速に普及し始めた約10年前。当時、広告のCV成果を判定する判断材料は、広告Clickのみでした。

しかし現在、CVに至るための接点は、数多くあります。例えば、動画広告を手軽に配信できるプラットフォームが登場したことで、広告をClickせずとも、広告視聴がCVに影響をもたらすとの観点から、動画視聴に対するCVも成果判定の判断基準に加わるようになりました。

このように、市場の成長と共に、広告の技術や表現も多様化され、各広告プラットフォームでは独自の広告表現や、基準が増えるようになりました。

しかし、その発展と比例し、エンゲージメントのあり方を重んじることで、各社が定義する広告ClickやImpression計測などの判定基準に“ばらつき”が存在するようにもなったのです。

例えば、「MMPのトラッカーを用いる計測」を行う日本企業のアドプラットフォームが、Impression経由のCVを計測する際、これまでは“動画広告に対する計測のみ”が主流でした。

しかし、APIを介して計測可能イベントを送信する「セルフアトリビューションネットワーク」のアドプラットフォームが、現状、静止画・動画広告の両方のImpression経由のCV計測を行なっていることにより、昨今では「MMPのトラッカーを用いる計測」を行う日本企業のアドプラットフォームでも、静止画広告のImpression経由のCVを計測することが増えてきたのです。

MMP事業者も、Impression計測は動画広告のみと定義をしておらず、静止画広告での計測を公認しています。また、海外の「MMPのトラッカーを用いる計測」のアドプラットフォームも、静止画・動画広告共に、Impression経由のCVを計測することが主流です。

とはいえ、各アドプラットフォームの提供会社は、それぞれ異なる企業体です。そのため、完全に基準を一致させることは、実際難しいことでしょう。

しかし、各アドプラットフォームのパフォーマンスを比較する中で「アトリビューションの発生条件」を可能な限り揃えることが、平等に効果を評価するために必要なことなのではないでしょうか。現在、業界内で、そのような声を上げる事業者が増えてきていることも事実です。

そのため、私たちUNICORNとしても、このような現況に対し、あるべき方向性にフォーカスをし、事業を進めていくべきであると考えはじめました。今回は、その足並みを揃えるための機能をアップデートいたしましたので、下記にて概要をご報告させていだきます。

この度UNICORNは、新たな計測方法を追加します

前提に私たちは、広告表示によるImpressionからCVまでの導線において、広告体験を通してCVを増加させるという観点から考えると、それぞれのエンゲージメントごとに直接的な広告効果の違いが存在していると考えています。

現在、UNICORNが置いている指標は下記となります。

Impression経由のCV < Viewable経由のCV < Watch Video経由のCV < Interaction経由のCV < Click経由のCV

その中でUNICORNは、Viewable経由のCV(動画のみ)とWatch Video経由のCV(動画のみ)、Click経由のCVを計測しています。

また、Watch Video経由のCVとClick経由のCVのデータのみを最適化に活用しており、最適化の影響度合いとして、“Watch Video経由≦Click経由”のCVになるよう、UNICORN独自の基準で調整をおこなっております。

そして、UNICORNは今後、計測においての通信条件を揃え、クライアントの皆さまが可能な限り横並びにアドプラットフォーム比較をしていただくため、静止画広告でのViewable経由のCVと、カルーセル・プレイアブルでのInteraction経由CVの、2つの計測方法を新たに追加します。

(補足)
■静止画広告でのViewable経由のCV
 評価を揃え、最適な配信を行うために計測を「する/しない」はデフォルトで「する」としています。ただ、広告評価に含めず配信を行っているお客様は、計測を「しない」と設定することも可能です。
 IAB(※)が定めている「表示領域50%以上かつ1秒以上の表示」で行っております。(動画広告は「表示領域50%以上かつ2秒以上の再生」です)
 Viewable判定できない広告枠に関しては、Viewable経由のCV計測はおこなっておりません。

■カルーセル・プレイアブルでのInteraction経由のCV
 評価を揃え、最適な配信を行うために計測を「する/しない」はデフォルトで「する」としています。ただ、広告評価に含めず配信を行っているお客様は、計測を「しない」と設定することも可能です。

(※)判定基準:IABが定めている判定基準(https://iabtechlab.com/about-the-iab-tech-lab/iab-tech-lab-members

また、エンゲージメントごとの直接的な広告効果の違いに合わせて、Interaction経由のCVは最適化に活用します。

以上、「アトリビューション発生タイミング」の違いと変化に対しての実態と背景、それに伴うUNICORNの仕様変更についてをお知らせしました。

クライアントの皆さまに、可能な限り正しくUNICORNのパフォーマンスを評価していただき、その中でもより本質的な広告を提供するため、UNICORN独自の思想を取り入れていきたい。今回の最適化は、そのような理由から生まれた選択です。

UNICORNは引き続き、「価値のある広告のみを提供し、お客様のビジネス成長に貢献する」という思想を基に、より価値のある広告やマーケティングサービス提供に最善を尽くします。


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