徹底解説|iOS15 カスタムプロダクトページ
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徹底解説|iOS15 カスタムプロダクトページ

2021年の6月に行ったWWDC 2021で、iOS15がその姿を現しました。

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iOS14に引き続き、iOS15でも個人情報を守るための新機能がいくつかリリースされましたが、中でも、IPアドレスの特定ができなくなる 「Private Relay」 が発表され、業界では多くの話題を呼びました。その他にも、多くの新機能や発表がありましたが、個人的に一番気になった機能は 「App Storeのカスタムプロダクトページ」 でした。

カスタムプロダクトページに関する内容は、Keynoteの全体のうちの約4分程度と、比較的に短い説明ではありましたが、これからのiOSアプリマーケティングにおいては非常に重要な存在になると感じました。
今回は、近日中にリリースされるであろう、こちらの 「カスタムプロダクトページ」 についての情報をまとめてみました。


大まかな概要

「カスタムプロダクトページ」 を簡単にまとめると、App Storeのプロダクトページを最大35個まで作成することができる機能となります。それによって、異なる訴求別に、各訴求に沿った内容でのプロダクトページを作ることができるようになります。さらに、各プロダクトページには、ユニークなApp Store URLが発行されるため、広告とプロダクトページのテーマを合わせる形で使うことも可能になります。


カスタムプロダクトページの情報まとめ

具体的な仕様やデベロッパー向けの仕様書はまだ公開されていませんが、下記が現時点における情報です。

📌 最大35個(バージョン)のカスタムプロダクトページを作成可能

📌 カスタムプロダクトページとしてカスタマイズできる要素は、下記の3つ。(アイコン、サブタイトル、説明文などに対しては言及が無かったため、恐らくカスタマイズは不可能な要素でしょう。)
  ✔️ アプリのプレビュービデオ
  ✔️ スクリーンショット
  ✔️ プロモーション用テキスト(170文字上限)

📌 各カスタムプロダクトページは、複数の言語にローカリゼーションが可能です

📌 新たなカスタムプロダクトの登録は、アプリのアップデートとは別に審査に提出することが出来ます

📌 各プロダクトページはユニークなストアURLを持ちます。プロダクトページID(product page ID、ppid)というパラメーターで各ページを分類しますが、元々のストアURLの後にユニークなppidが追加されます。
例) https://apps.apple.com/us/app/mountain-climber/id12345678?ppid=45812c9b-c296-43d3-c6a0-c5a02f74bf6e

📌 各カスタムプロダクトページごとのImpressions, downloads, conversion rateに加え、リテンションデータや購入ユーザーあたりの平均収益を計測することも可能になります

なお、WWDC 2021での説明では 「異なるユーザー層にそれぞれ異なるテーマのカスタムプロダクトページを見せることが可能になる」 との話もありましたが、それはApp Store自体がそれぞれ異なるユーザー層を分類し、関連するプロダクトページを自動的に見せるという話ではなく、恐らく広告の訴求とそれに沿ったプロダクトページを広告のランディングページとして使う方法論の話だと現時点では解釈しています。

登録されているカスタムプロダクトページの合計が35個以内であれば、使わないカスタムプロダクトページを削除し、新たなカスタムプロダクトページを登録するなどで、継続的に新たなページを追加することも可能になるでしょう。


なぜ 「カスタムプロダクトページ」 が重要なのか?

App Storeのプロダクトページは、アプリ広告においてはランディングページの位置付けであり、ユーザーがアプリをインストールする最終関門です。そのため、このランディングページでアプリを利用するメリットや魅力が伝わらなかった場合、ユーザーがアプリに対する広告に興味が湧き広告をクリックしたとしても、インストールまでには至らないケースに繋がります。

そのため、App Storeでのアイコン、プレビュー動画、スクリーンショット、説明文などをA/Bテストしながら、少しでも転換率(CVR)を挙げる努力を、これまで私たちは取り組んできました。

しかし、いくら努力をしても変更できなかった制限がありました。それは 「配信する広告とApp Storeページに対する訴求不一致」です。 色んな訴求方法を開発し、各訴求に反応するユーザーをApp Storeまで連れてきても、App Storeで伝えられる表現は常に一つしかなかったのです。

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その為、「思ったのと違う…」 「探してたものとは違う...」 「そんなに面白くなさそう…」 など、広告で感じたイメージや期待と異なることで発生するAppStoreからの離脱も、CVRの低下に繋がる要因の一つであります。

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ところが、今回のiOS15から搭載される予定のカスタムプロダクトページを活用することで、広告で感じたイメージや期待をそのままランディングページに飛ばすことが可能となり、ユーザーの想定したイメージと異なることで発生するAppStoreからの離脱のリスクは概ね防ぐことができる見込みです。

上に記載させて頂いた通り、カスタムプロダクトページは 「35個のバージョンを作成することができる」 且つ、「各プロダクトページはそれぞれユニークなURLを持つ」 ようになります。

その為、広告と同様に、世界観やサービス説明、ユーザーメリット、キャラクター、機能、イベントなど、それぞれ異なるユーザー層にアピールする為の訴求軸でプロダクトページを作り、各プロダクトページに誘導する広告を同じ訴求軸の広告とユニークなURLを設定し、配信することが可能になります。

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その結果、広告配信からApp Storeページでの経験において、より一体感のある訴求コミュニケーションができるようになり、広告経由ユーザーのApp Storeでの離脱リスクを減らすと同時に、CVRを上げられるチャンスが生まれます


カスタムプロダクトページに伴う予測

こちらは、あくまで個人的な見解にすぎないので、興味範囲にてご覧頂ければ幸いです。

MMPなどのアプリ登録ページの仕様変更になるかも?
各カスタムプロダクトページ毎にURLが発行される為、MMP側でそれらをトラッキングする為にもそれぞれのURLを登録する必要が出てくると思います。

出稿の際にはURLが間違わないように注意が必要になるかも?
広告出稿や効果計測の為に、現時点では広告媒体に一つトラッキングURLを入稿することが一般的でしたが、カスタムプロダクトページのリリース後には、訴求軸別のクリエイティブとそれに連動するカスタムプロダクトページが連動しないといけないので、一つのiOSアプリに対し、複数のトラッキングURLを発行・入稿する必要が出てくるかと思います。

Apple Search Adsとのシナジーが出るかも?
Apple Search AdsはApple社の広告プロダクトでもあり、App Store内の検索連動型広告であるため、何らかの形でカスタムプロダクトページの効果をよりレバレッジさせる機能がリリースされるのではないかと期待しています。
例えば、今Apple Search AdsにはCreative Setsという機能があり、これはプレビュー動画や画像における組み合わせや順番などをテストすることができるのですが、この機能が拡張し、どのプロダクトページとキーワードとの相性が良いのかなどの分析や検証ができるかもしれません。

イベントで大活躍されるかも?
特にゲームアプリの場合、有名なIP作品とコラボを行うケースが多いのですが、広告で表現仕切れなかったコラボイベントに対するユーザー経験や魅力を、今後はカスタムプロダクトページを用いて活用するのが主流になるのではと思います。


以上、iOS15 カスタムプロダクトページに対するまとめでした。
実際にカスタムプロダクトページがリリースされた後にも、再度内容をまとめさせて頂きます。


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