Display広告配信におけるクリエイティブ開発でUNICORNが大事にしていること〜3Dキューブ編〜
こんにちは、UNICORNでプロダクトの新機能開発のディレクションを担当している、兵藤です。
UNICORNのDisplay配信では、さまざまなフォーマットタイプのクリエイティブを配信しています。その中には、クライアント様が作ったクリエイティブをそのままいただいて配信することもあれば、弊社のコンサルタントとクリエイティブディレクターが訴求やデザインを考えて制作・配信するものもあります。
また、静止画や動画などの既存のクリエイティブフォーマットよりも高いパフォーマンスを期待できるような新しいクリエイティブフォーマットの開発や検証も同時に進行しております。
今回は、アプリユーザー獲得目的のクリエイティブ制作やフォーマット開発においてUNICORNが重視していることと、現在開発中の3Dキューブフォーマットについて、実績も交えてご紹介いたします。
獲得目的のDisplay広告配信における、UNICORNのクリエイティブへの考え方
広告直接送客を重視しています
UNICORNのアプリユーザー獲得を目的としたDisplay広告配信において、広告の効果はモバイル計測パートナー(MMP)によるラストタッチ(*)評価で計測されます。
ラストタッチ評価では、広告をクリックしなくても動画視聴や視認のポイントで「CV」として計測されますが、UNICORNは広告のより直接的な価値(=広告直接送客)を重視しており、クリック経由のCVが起きやすいクリエイティブの配信が伸びるロジックになっています。
従って、制作の際もより直接的な広告効果が見込めるクリック経由のCVの転換率が高いクリエイティブのノウハウを活かします。
例えば、ゲームアプリではそのゲームのキャラを訴求することが多いですが、ゲームのキャラ絵をただ置くだけでなく、一緒に声優名を入れたり、キャラの特徴がより深ぼられる構成にすることでクリック経由のCVの獲得効率が上がることが実績として出ています。
このように、アプリのターゲットユーザー層に直接訴求できるような要素を積極的にクリエイティブに取り入れ、広告の直接送客効果を高めることを意識しています。
視認率を高めるアテンションを重視しています
前項で述べた、広告の直接送客効果を高めるためには、まずは広告に気づいてもらうことが重要です。そこで、UNICORNではアテンションを引きやすいクリエイティブ表現を追求しています。
例えば、細長サイズの下部固定枠はオーバーレイ枠のため、背景透過させることで3D感を出すことができます。この3D感を活かしてアテンションを引くことを意識して、透過動画の制作を積極的にしています。
また、記事内バナー広告ではよりアテンションを引いて広告に目を止めてもらうため、3D広告やスクロール連動広告のフォーマットを開発しています。このフォーマット開発について、次項で詳しく紹介いたします。
3Dキューブフォーマットの変遷と実績
3Dキューブフォーマットと聞いて、すぐにクリエイティブのイメージが湧く方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
形としては、このように立体的に連なっている4面を、横にスワイプできるデザインになっています。各面の素材を複数のレイヤーにおくこともでき、3D感を出しました。また、各面に置かれているボイスボタンを押すと、各面に設定したボイスを聞くこともできます。
X(旧Twitter)で得たポジティブな反応
これだけ見て、「なにこれすげー」と思っていただけたら本望ですが、実際配信したクリエイティブに対してもSNS上でポジティブな反応をいただけました。
当フォーマットの変遷
SNSで反響をいただいたということは、通常の静止画や動画フォーマットよりも視認率を高め、アテンションを引けたと言えますが、より視認率、クリック経由のCV率を高めるために、フォーマットは改善を重ねています。
まず、初期に開発した3Dキューブのアテンションは、キューブが左右にゆらゆらと動く程度でした。また、指のアイコンもシンプルで、360度回せることはぱっと見わからないかもしれません。
このクリエイティブは、配信量は伸ばしましたが、アテンション時に見えていない面へのスワイプ率が低かったため、フォーマットデザインの改善をしました。
改善後のデザインが、こちらです。
冒頭にキューブが横に一回転する動きを入れました。
同じキャラの組み合わせで冒頭の動きを変えたクリエイティブで検証もしましたが、結果冒頭一回転する方が2,3面目へのスワイプ率が高く、クリック経由のCV発生率も4倍ほど高い結果になりました。
ただし、クリック経由のCV発生率は改善したものの、他のクリエイティブ(動画、静止画)と比べると比較的低い数値だったので、現在、ユーザーに不快感を与えないでストア誘導を促すフォーマットデザインを開発中です。
仕様としては、キューブを一回転したらフェードインでCTAのポップアップが出てくるようになっており、閉じるボタンを押すこともできます。
こちらのフォーマットでの検証結果はまだ出ていませんが、このように、広告での直接送客効果をできるだけクリエイティブのデザインで高められるような工夫を続けています。
新作タイトルにおける実績
このように改善を続けている3Dキューブは、SNS上の定性的な評価だけでなく、数値的にも通常の静止画や動画と比べてポジティブな結果が出ました。
こちらは、ある新作ゲームタイトルでのリリース期の配信の数値結果です。
まず、UNICORNが重視している「アテンションをひく」と言う点では、広告視認率(Viewable Rate)で他クリエイティブと差をつけることができました。動画と3Dキューブで広告視認率は同等でしたが、「直接送客効果」という観点ではVCTRが動画よりも4倍以上高く、しっかりアテンションを引いた上に、ストア遷移も促すことができていることがわかります。
しかしながら、前項でも述べたようにクリック経由のCV率は、3Dキューブが通常の動画や静止画よりも低い数値となっているため、今後の伸び代として、フォーマット開発と検証を継続したいと考えております。
実際配信した3Dキューブのクリエイティブデモ画面です。ぜひ、実際どのように回転するのかなど体感してみてください。
まとめ
今回は、UNICORNが獲得目的のクリエイティブ制作やフォーマット開発において重視していることと、開発中の3Dキューブフォーマットについて紹介しました。
直接送客効果を高めるクリエイティブフォーマットの開発・検証はまだ始まったばかりですが、より本質的な広告配信を実現できるよう、UNICORNのクリエイティブチーム一丸となって開発を進めてまいります。
他にも検証中のフォーマットはいくつかあるので、また共有できる結果が出ましたら、noteにて発信させていただきます。
3DキューブフォーマットをはじめとしたUNICORNのリッチクリエイティブにご興味があるお客様は、下記よりぜひお問合せください。
今後とも引き続き、UNICORNをよろしくお願い申し上げます!