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事業家の発掘・育成特化型中期インターン「SONOSAKI」-SONOSAKI発起人に聞いてみた-

昨今、世の中には多くの学生向けインターンが存在します。
コロナ禍でアルバイト雇用が減少した影響で、多くの学生の働き方が大きく変わり、今やインターンは学生の主流になりつつあります。

しかし、そんな世の中のインターンの形に疑問を持ち、これまでになかった新しい形のインターン「SONOSAKI」を生み出したのが、UNICORNの新規事業開発ユニットです。

本記事では、SONOSAKIの発起人である、新規事業開発ユニットのユニットマネージャーである足立さんに、お話を伺いました。

UNICORN 新規事業開発ユニット ユニットマネージャー 足立一真

2022年にUNICORN株式会社に新卒入社。学生時代に人材育成・就職支援事業を立ち上げ、200名を超える組織を構築。入社1年目から複数の新規サービスの立ち上げに従事し、その後、新規事業開発ユニットを立ち上げる。現在はユニットマネージャーとして、様々な事業開発をリードするほか、当インターンシップの発起人として企画・運営を担当。

一風変わった令和のインターン「SONOSAKI」とは

──今回新たにつくったインターンはどんな特徴があるインターンなのでしょうか?

SONOSAKIとは、一言で言うと、「4ヶ月で0から新規事業が作れるようになるインターン」です。

巷に溢れている長期インターンのようにただ与えられた業務をこなすものではなく、将来起業や新規事業開発をしたいと考えている学生向けに、講義とワーク形式で事業開発を学ぶ4ヶ月間の中期インターンです。
すでに持っている能力を使って事業立案を行うビジネスコンテストとは違い、事業立案に必要な能力の育成から事業をスケールさせるところまで一貫して行います。

4ヶ月間の講義とワークを通じて、最終的には1人1人事業を立案できる力を身につけていただき、インターン修了後は、事業案の実現性が高いと判断されれば出資を受けて事業化に進む、あるいは弊社のインターン生として事業を手伝うなど、参加者の意向に合わせて検討をします。

今回は、応募総数430名の中から1%の合格率という狭き門を突破した4名のメンバーが選ばれ、SONOSAKIに参加してくれました。
学生へのインタビューはこちらをご覧ください。



本来あるべきインターンの姿を目指して

──SONOSAKIが生まれた背景を教えてください。

私自身、学生時代長期インターンをしていた経験と、自分自身がインターン生を雇用していた経験の両方があります。その中で、今のインターン市場は、大学生のあるべき姿と、企業のあるべき姿の両方が少しズレているのではないかと考えたんです。

まず、学生市場についてです。2020〜21年にかけて、コロナ禍を機に、サークル活動やアルバイト雇用を失った多くの学生の過ごし方は、大きく変わりました。行動が制限され、時間が有り余る中で生まれる就活への不安から、学生はインターンを通して自己成長し、社会で通用する力を身につけたいとより感じています。しかし、実際のインターンでは、学生の成長にフォーカスしているというよりも、安い労働力を目的として雇用しているパターンが多いと個人的に捉えています。実際に新卒採用の面接をさせてもらう中でも、「成長しきってしまった」「バイトよりは実践的だが学びたいことが学べない」等の理由で、インターン先の企業にそのまま就職しない学生は数多く存在します。そこで、もっと学生の成長にフォーカスしたインターンが世の中に必要だと考えました。

次に、企業側の現状とあり方についてです。世の中は今、テクノロジーの急速な進化などにより、この先の変化を予測しにくくなっている所謂VUCAの時代に突入しています。そんな中、既存事業のみでこの先も戦う一本足打足法は限界を迎えていると考えています。企業に今特に必要なのは、新しい価値を創る人材、つまり「イノベーション人材」です。事業開発を0から学べるインターンを立ち上げ実施することで、世の中にイノベーション人材を生み出していけるのではないかと考えました。

そこで生まれたのが、SONOSAKIです。


──インターンの時給は2500円だと聞きました。かなり高時給だと思いますが、どんな意図があるんですか?

一番の目的としては、貴重な大学生活という時間をお金のために使うのではなく、自分の能力開発に使って欲しいと考えたからです。

世の中には大きく2つのパターンの事業開発プログラムが存在しています。

①お金を払って事業開発を学ぶスクール型。
②お金を払わず参加でき、既存の能力を用いて挑むビジネスコンテスト型。

①では、お金を支払わないと参加ができないので学生目線からするとハードルが高く感じてしまう場合が多いです。一方②では、既存の能力を活用して行うので、大きく能力が開発されることは少ないと思います。そこで、市場の背景を踏まえて考えたのが、「③お金を稼ぎながら事業開発を学び、事業立案していくインターン型」という第3の選択肢です。

バイトの延長線のようにお金を稼ぐことを主な目的として働くよりも、自分の能力を伸ばすことに重きをおいてもらうために、少し攻めた金額ではありますが、時給2500円に設定しました。

結果的には、「お金を稼ぐために働こう」ではなく「良い事業を創るために働こう」という意識を生むことができたので英断だったと思っています。

──SONOSAKIの事業を提案した時、社長からの反対意見はありましたか?

ありませんでした。
企業目線で考えると、SONOSAKIの事業はすぐすぐ利益が出るモデルではないし、もちろん人件費等、費用もかかります。他の企業だったら実現しにくいだろうなと思いますし、実際、給料を払うインターン型の事業開発プログラムに挑戦している企業は他に見たことがありません。

でも、社長のやましょーさんをはじめ、アドウェイズグループって、「明らかに世の中のためになることはやってみよう」っていうスタンスなんですよね。UNICORNをはじめとして、アドウェイズのどんな事業も「世の中の本来あるべき姿」を目指してやってる会社なんです。

学生が経験・成長してキャリアをつんで、企業はそれに対して正しい対価を払う。
それがインターンの本来あるべき姿だと考えています。私にとってSONOSAKIは、新しいインターンを作った、というよりは、本来あるべきインターンに戻したっていう感覚が正しいです。


実際に事業化まで進んだアイデアも

──具体的にSONOSAKIインターンではどんなことをするんですか?

SONOSAKIには大きく3つのプログラムがあります。座学、ケーススタディ、事業開発ワークです。これらを4ヶ月間で並行して行います。

例えば、ビジネスコンテスト型の事業開発プログラムだと、座学やケーススタディはなく「5日間で事業立案する」というものが多いです。それだと、元々備わっている能力を使うだけなので、爆発的な成長は起こりにくい。能力開発になっていないので、SONOSAKIでは、座学とケーススタディを付け加えました。

座学は、基本的には講義です。計11回、さまざまなテーマで、事業立案に必要な知識をインプットしてもらいました。

ケーススタディでは、座学で学んだことを咀嚼してスキルを身につけるワークを行いました。

事業開発ワークでは、大きく2つのことを行いました。
1つ目は、UNICORNの新規事業開発ユニットで既に動いているいくつかのプロジェクトに携わってもらう。2つ目は、学生たちに0から新規事業を立案してもらうことです。

受験で言うと、座学が授業、ケーススタディが小テストや模試、事業開発ワークが受験本番みたいなイメージですかね。

また、4ヶ月の集大成として、自分で作った事業案を、アドウェイズグループの社長や役員にプレゼンしてもらいます。今回のSONOSAKI一期生のプレゼンは正直4ヶ月で作ったと思えないくらいクオリティが高く、一つの事業は、実際に事業化しようという役員陣の意思決定まで進むことができました。今、新規事業開発ユニットで、事業化に向けて進めています。

──進めていく中で想定外だったことはありますか?

予想よりも、学生にとっては、アウトプットの量が必要だったことです。
実は元々、事業開発ワークでは、学生たちに0から新規事業を立案してもらうことだけを実施する予定でした。ですが、学生たちを見ていると、「学んだことをもっと実践したい」という熱量を感じたので、新規事業開発ユニットで既に進めている新規事業にも携わっていただきました。

──インターンの範疇を超えて既存の事業に携わってもらうことは、社長や役員の反対はなかったんですか?

ここも、あまりなかったですね。
私は、「若いからできない」という考え方はいらないと思ってます。
新卒や大学生が、既存の社員よりも劣っているのはほとんどの場合が経験と知識です。本来の能力や、バイタリティは学生の方が高い可能性だってもちろんあります。
なので、私自身も既存事業にどんどん若手を入れていきたかったし、アドウェイズグループ自体、こういった新しい挑戦にはすごく前向きでした。

実際、今のSONOSAKI一期生はかなり優秀で、4ヶ月が終わった今も、様々な領域で活躍してくれています。

他では得られない「暗闇の中を走る力」

──足立さんから見て、インターン生が成長したポイントはどんなところですか?

一番大きいのは、「暗闇の中を走る力」がついたことだと思います。

新規事業って、答えがない不確かな中で、答えらしき仮説を立てて、検証を繰り返していくことが本当に多いんです。ゴールがない中で、自分で進む道を切り拓いて、何回も何回も目の前の壁に挑戦していく。

その中で、「これは無理だ」って言われることも勿論たくさんあります。普通の学生生活を送っていると、「やらない方がいい」なんて言われる経験ってそんなにないと思いますが、事業の立ち上げを経験すると、何度も壁にぶつかる中で、否定的な意見への耐性がついていきます。そうすることで徐々に、暗闇の中でも、あるべき姿を目指して走り続けることができるようになってきます。そして、そういうことができる人材こそが世の中にイノベーションを生み、より良い方向に導いてくれるのだと思います。

1%の狭き門を突破できる大学生とは

──次回のSONOSAKIにはどんな学生にきて欲しいですか?

3つあります。

1つ目は、自分に自信を持っている人。部活やインターンなど、どんな経験でもいいですが、これまでの経験を通して、自分に自信を持っている人にはぜひきて欲しいです。事業開発ってうまくいかないことが本当に多いので、きっと価値のある経験になると思います。

2つ目は、将来起業したい/起業に興味がある/すでに起業してる人。他のインターンと違ってSONOSAKIでは、アドウェイズという上場企業を親会社にもちながら、事業案が評価されれば出資まで検討してもらえます。うまくいけば、0から1を生み出す事業立案も、1から100に事業をスケールさせることも、給料をもらいながら経験することができます。

3つ目は、今の現状を変えたい/周りと違うことをやってみたい人。SONOSAKIでは、普通の学生生活では経験できない、刺激的な毎日を送ることができます。社会人と同じレベル感で仕事を任せてもらえることができます。

──選考で見ているポイントはなんですか?

1番重要視していることは「人間力」です。つまり、「いいやつかどうか」です。

事業開発の能力を0から開発するプログラムなので、スキルはほとんど考慮していません。また、学年や、学歴も全く見ていません。ちなみに、今回のSONOSAKI一期生の中には、大手外資系コンサル企業の内定をすでに持っている人も参加してくれていました。

今回のSONOSAKI一期目の応募は400名強あり、その中から4名を採用しました。合格率1%という難関を突破したSONOSAKI一期生は分かりやすく全員「いいやつ」でした。

──インタビューはこれで終わりです。足立さん、お時間をいただきありがとうございました。

終わりに

UNICORNの新規事業の一つである、SONOSAKI。
それは、今の世の中のインターンを本来あるべき姿に戻したいという足立さんの思いから生まれた、今までにない、能力開発に特化した事業開発プログラムでした。

インタビューを最後までお読みいただきありがとうございました。

次回のSONOSAKIインターンの開催時期は未定ですが、決まり次第お知らせいたしますので、どうぞお待ちいただけますと幸いです。

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