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尊敬するチームメイトと一緒に、UNICORNが成長する物語を紡ぎたい − Keunwoo Kim

「人が一切関わらずに、機械学習のみでの広告運用を行うシステム」

UNICORNは、マーケティング本来の姿を実現するべく開発した、広告配信の“未来予測”が可能になるプラットフォームです。(UNICORNの自己紹介記事はこちら

今後このnoteでは、そんなUNICORNのメンバーを一人ひとり紹介していきます。

どんな人間がUNICORNを動かしているのか。どのような思いでUNICORNを作っているのか。なぜメンバーそれぞれがUNICORNに情熱を傾けられるのか。まずはそれを知っていただき、その上でUNICORNに興味を持っていただきたいのです。

第一弾は、UNICORNのマーケティングを担当する、Keunwoo Kim(キム グヌ)。2020年5月にジョインをし、現在は社内外のコミュニケーション活動全般を担う一方、モバイルアプリ事業者のマーケター及び広告代理店へのコンサルティングなども行っています。

“グローバル”という軸からスタートし、数年前から“グローバル x マーケティングのエキスパート”の二つの軸へと変わっていったキムが自身のキャリアを語ります。

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Keunwoo Kim | キム グヌ | 金 根佑
韓国出身で日本でキャリアスタート。
商社、コンテンツ事業、スタートアップ、広告代理店を経て、2017にSingularのAPAC1号メンバーとしてジョインし、APACにおけるCustomer Successの統括、Solutions ConsultingのDirector役を担当。2020/05からUNICORNにジョイン。広告・マーケティングテクノロジー、SaaSビジネスが好きで、2019年から田舎で生活中。「国境の壁を越えるマーケティングのエキスパート」を目指している。

“普通のサラリーマン生活”とは程遠かったダンサー時代(1998〜2004)

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[韓国、ソウルにあった当時の地下スタジオ - 一列目の左から2番目]

私が“グローバル”に目を向けたきっかけは、自分の価値を少しでも高めたいと思った経験があったからです。

はじまりは、高校も中退する程に夢中になった“ダンス”でした。才能があったとは全く思ってはいませんが、さまざまなアーティストとの共演やたくさんの舞台に出演させて頂くなかで、“好きな事に夢中になれば、実力も自信も付いてくる”という事を身を持って経験し、今後の自分の人生に大きな影響を及ぼした貴重な学びを得ることができました。

しかし、7年程キャリアを続けていくうちに、怪我や将来の経済力に対する不安などで、職業としてのダンサーを辞める選択をします。

当時の自分には、“普通のサラリーマン生活に対する憧れ”があったのです。不安定な収入、土日出勤など、生活に対する反発が積み重なったことが要因でしょう。しかし、他に特別な技術を持っていなかった中卒の立ち位置では、この“普通のサラリーマン生活”は遠い存在でした。

当時の韓国社会は学歴が重視されていたため、サラリーマンとして生活をするには少なくとも大学は卒業する必要がありました。ただ、長年勉強をしていなかった自分が入れる大学はたかが知れており、明るい未来が待っているとは思えませんでした。それならば、語学を身に付けることの方が自分の未来への可能性を広げると思い、高認試験を終えた後にアメリカの短大に留学をすることにしたのです。それが2004年、22歳の頃でした。

経験と出会いにより芽生えていった“グローバル”への想い(1998〜2004)

同世代より遅れている焦りと明確な目標もあることから、英語は比較的に短期間で身に付ける事ができましたが、それは座学のおかげというよりは、アルバイトの経験が大きかったように思えます。授業はできるだけ午前中に終わるように日程を組み、その後の時間は図書館、レストラン、ホテルのフロントデスクなどで働くことで、さまざまな人々と接する機会が増えていきました。学費と生活費を賄う必要性が、かえって英語を身に付けるには最高の環境となったのです。

また、出来るだけ母国語を話さない環境を意識した結果、日本人留学生との交流が深まります。その時にのちに妻になる女性とも出会い、幸い日本語も少し話せるようになりました。このような経験、そして出会いのおかげもあり、英語・韓国語・日本語が話せる人材として海外で挑戦したい気持ちが芽生えたのです。

150社受けても、越えられなかったハードル(2007〜2008)

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短大を卒業後、韓国の4年生大学に編入。卒業後は日本にて就職活動をスタートすることになります。

ただその過程はとても辛く険しいものでした。大学の夏休みや冬休み期間を利用し、日本に帰国していた妻のアパートに泊まらせてもらいながら就職活動を行いましたが、日本語の読み書きがまだ不慣れの自分にとって、SPIなどの勉強は非常にハードルが高いものだったのです。

言語を活かす仕事、グローバルな仕事という軸で、主に商社、造船、海外物流などの業界に当たり、およそ150社にエントリーをしたのですが、内定を貰ったのは一社もありませんでした。(余談ではありますが、当時はITでグローバルという結び付きが自分の頭にはなく、関心領域外でした)

ダンサー時代とアメリカでの生活などから、“本気で取り組めば出来ない事は無い”と思うぐらい前向きな姿勢の自分ですが、この頃は非常に自信を無くし落ち込んでいたほどです。

ただ、ここで負けてはならない。そう思った私は、けじめを付ける最後の挑戦という事で、最後の学期を残して大学を休学をし、ワーキングホリデービザで日本に1年間住みながら就職活動をする事にしました。幸いに数ヶ月後、非鉄金属の専門商社に内定を貰い、ビジネスパーソンとしての第一歩を踏み出すことになったのです。

キャリアにおけるたくさんの過ちは、ムダではなかった。(2008〜2012)

海外の取引先を開拓、成約、自分が取引をした荷物がデカいコンテナに積まれ海を渡り、世界各国の港に届いていく……。そんな経験は非常に楽しい思い出です。

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ただ、安い仕入れ先を探し出し、高い買い手に売るビジネスモデルについては、そこまで夢中になることができませんでした。需要と供給を世界的な規模で繋げるという点で見れば、価値のある職である事は間違いありません。しかし、自分にとってはそこまで持続的に楽しむことができなかったのです。

せっかくならば、自社のサービスや製品を持つ会社で、グローバルな仕事がしたい。こう思った私は、転職活動を始めました。

日本で初めての転職活動でしたが、幸いいくつかの企業が興味を示してくれ、すんなりと次のステップに進むことができました。電子書籍事業の海外展開を狙う企業に入社した私は、社長直轄の部署で、たくさんの経験をすることになります。アメリカ、カナダ、オーストリア、スペイン、フィリピン、インド、韓国など……IT企業でこれほど幅広く世界各国に飛び回る経験が出来るとは正直思いませんでした。

メイン顧客は世界各国の大手通信会社。当時はスマートフォンの普及が始まったこともあり、どの担当者もコンテンツ事業に興味津々でした。私自身も、モバイルアプリケーション事業の可能性を感じた時期でもあります。

社長の先見性と行動力には感銘を受けながら、自分は与えられたミッションを一生懸命に達成する日々でした。ただ、のちに自分は自立的に考えることはなく、軍人のようにひたすら命令をこなしているだけだと自覚し、自分を変えないといけないと考えるようになっていきます。

なお、当時関わっていた仕事のもう一つの仕事内容は投資でした。電子書籍やコミックに関連する海外の企業に積極的に投資をする会社の戦略の中、投資先の開拓、デューデリジェンス、投資先の取締役会の参加などにも関わっていきます。企業の価値評価によって株の価値が何十倍・何百倍と跳ね上がる事を目撃しながら、“自分もいつか起業すれば、キャピタルゲインを得られるかもしれない”という歪んだ考え方が芽生えた時期でもあります。

そしてその頃、前職の同僚からスタートアップに参加して欲しいという誘いがあり、自分の頭で考える為の環境変化と、いつになるかは分からないがあるかもしれないキャピタルゲインの期待も含め、とあるスタートアップにジョインする事を決めました。

結果的に、このスタートアップへ転職をした選択は決して良い選択ではありませんでしたが、スタートアップの難しさ、事業資金の重要さ、不透明なコミュニケーションがもたらす危険性など、考え方を変えることができた良き学びでした。

アドウェイズ で働けたから気づけたこと(2012〜2017)

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[韓国駐在の時 - チームビルディング中]

スタートアップから転職することを決意した私は、UNICORNの親会社でもあるアドウェイズに入社する事になりました。

広告業界は初めての経験。それゆえ、まずは知識のギャップを縮める事に一生懸命でした。業務開始前には“英語↔︎広告”の交換勉強会を行った時期もあったほどです。

仕事の仕方を覚えた頃、スマートフォン向けのプロダクトを韓国でも展開する役割として、韓国に滞在する事になります。韓国側でプロダクトをある程度理解している人は、私しかいなかったため、重要な役割であると自覚をしながら取組んだ結果、自立的な思考をするように頭の中も必然的に変わり、失敗も多くありながらも、素晴らしい経験と共に自信も付けられた期間でした。

日本に戻ってからは引き続きプロダクトに関わりながらも、主に調整役に役割が変わりました。当時の体制は各プロダクト毎にプロデューサーが存在し、私はそれらが機能しやすい環境を提供するように努めましたが、なかなか上手くいきませんでした。自信と会社への反感を同時に持つメンバー達を導く力も、コアとなる考え方や行動の原則なども無く、ただただその役を演じていた感覚があります。

結果、調整役からは離れ、自分のプロダクトに集中したく思い、モバイルゲームのe-Sportsプラットフォームを企画し、事業化をする事になりました。
しかし、この事業もなかなかうまくはいかず、次第に、“自分は会社の新しい武器を作る為に一生懸命やっているのに、なぜ会社は短期的な成果ばっかりを求めるのか?”と感情的になってしまい、事業を撤退する事に決めます。

辛い時期を乗り越えるためには、何かを成し遂げたい志、強い信念が必要ですが、当時の自分にはそれが足りなかったのです。

そしてこのプロジェクトを終了させると心を決めた時、再度真剣にマーケティングと向き合おうと方向性を定めました。色々迷いはありましたが、一度アドウェイズを去る事にしたのです。

グローバル x マーケティングのエキスパートを目指して(2017〜2020)

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[サンフランシスコのSingular本社で]

サンフランシスコに本社を置き、モバイルマーケティングデータ分析とアトリビューションを提供する会社に転職をすることになりました。

入社を決めた理由は再度マーケティングと真剣に向き合いたいという背景に加え、一つのプロダクトで事業を展開する環境と、凄いプロダクトが次々と生まれるサンフランシスコのビジネスを身を持って経験したかったためです。

感銘を受けたことはいくつもあり、例えば入社間もない、研修の為に本社に2週間ほど滞在していた頃のこと。自分の意見を述べる場面で、反対の意見、違う角度からの意見があれば是非発言して欲しいと伝える人たち(please feel free to disagree)や、相手の意見を求める人たち(what do you think?)がとても多く、自然と会話に巻き込まれていくことになります。それまでは、“反対の意見 = 対立”という、多少なり角が立つイメージを持っていたのですが、それを“否定”ではなく、“異なる見方”だと考える感覚に、とても感銘を受けたのでした。

在職中には、SaaS、Customer Success、世の中のマーケティングデータの姿、データの標準化、アトリビューション、マーケティングデータのインフラなど、マーケティングテクノロジーとSaaS事業に関して多くの経験と学びを得る事が出来ました。

成功ケースを作り出す為に会社が一丸となって集中する、それをスケールさせる為にプロセス化する、目先だけではなく年間の方向性とプランに関する透明なコミュニケーションと共感、そして社内の教育システムへの投資など、常に刺激と共に貴重な学びが出来た良い会社でした。

何年も働くうちに、会社からも信頼と評価をもらい、Director役まで任されることになります。ただ結果的に、自分がプレイするベストの環境ではなくなったいったのです。

優れたプロダクトやチームメイトと一緒に、物語をつくりたい。(2020〜)

この会社では、優れたプロダクト、優秀なチームメイトはたくさん揃っていました。ただ一つ欠けた要素があったとすれば、それはフォーカスする地域のバランスです。自分が取り組み、成功体験になったのは、韓国向けの事業。ただ、日本で生活をしながらも、日本向けには大きなインパクトを残せておらず、それが気がかりで自分を納得させることができなかったのです。

もう一つ思っていたことは、マーケティングに対する経験と力量の強化についてです。データの標準化、アトリビューション、フラウド、マーケティングインフラなどについて、深く経験をすることはできました。それらをもっと深堀するという選択もありましたが、それよりはマーケティングの他の領域、例えばプログラマティックバイング側、キャンペーン自動最適化側、カスタマデータプラットフォーム(CDP)側、ウェブマーケティング側、ビジネスインテリジェンス(BI)側など、他の領域での経験や知見を広げる事が必要だと感じたのです。マーケティングを一つの大きなパズルと捉えた場合に、一つ一つピースを埋めて行く事で、最終的には自分なりの完成形に辿り着くのでは無いかと思っています。

そう言った意味で、今働くUNICORNは優れたプロダクト、優秀なチームメイト、日本に対する事業フォーカスという三拍子が揃っていながらも、マーケティングにおいて今までとは違う領域での経験と知見を身に付ける事ができる。さらに、Adwaysの時代から同じビジネスパーソン(エンジニアも含め)として信頼しながら尊敬しているメンバーと再度、物語を作れる機会でもあったので、自分にとってはベストのフィールドだと感じたのです。

UNICORNのプロダクトとここまでの成長を成し遂げたチームのレベルは、グローバルでも通用すると信じています。商習慣、文化、言語は異なるけれども、クライアントの持続的な成長こそが我々の成長に繋がるという考え方と、その考え方をプロダクトにアウトプットする技術力は、国境をも越える要素であり、世界にUNICORNの価値を届けるにあたり、強い武器になる事は違いありません。またその過程で物語を創る自分を含む各個人が、己の可能性と仲間を信じて、一見乗り越えられそうもないチャレンジを、互いの背中を支えながら一丸となり、乗り越えながら成長し続けることを信じられるのです。

そして、成長し続けた先には、クライアントやパートナーの事業成長に貢献し続けながら、世の中の広告に対する認識の向上と、デジタルマーケティングの世界に良きインパクトを与えている、大きな誇りが待っている事を強く感じます。

UNICORNをグローバル企業として成長させる旅へ

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今後はよりチーム一丸となって、UNICORNがGoogleやFacebookなどのメガプラットフォームと肩を並べる存在になる事に貢献しながら、その過程において、我々が信じているもの、他社よりも先に気付いたことなどをしっかりと世の中にコミュニケーションをしていきたいと思っています。

また、我々の存在価値が高くなればなるほど、広告に対する悪い印象も、“出会う価値のある情報”という印象にシフトしていくとも信じています。

その一歩として、まずは我々の存在を世に認知させる事に集中し、マーケティングの本質的な機能である、持続的な成長に貢献をしたいのです。それから先は、UNICORNの海外展開に挑戦しながら、UNICORNをグローバル企業として成長させる旅に出たい、いや出ようと思っています。



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